「セックス・ピストルズ」の落とし子達−不器用なゲイ「トムロビンソン」&スマートな「ピート・シェリー」

初めて『トム・ロビンソン・バンド』の曲を聴いた時に「なんか素軽くないバンドだな」と感じた。そのヒット曲が「2-4-6-8 Motorway」という曲。『セックス・ピストルズ』の影響で音楽活動を始めたと知るも、随分と音楽の方向性が違うとの印象。
彼の略歴がよくまとまったサイトがあるので、引用させてもらう。

1950年6月1日、ケンブリッジ生まれ。本名トーマス・ジャイルズ・ロビンソン。主流のロック・シーンで活躍するオープンリー・ゲイ・アーティストの、先駆的存在。1977年に全英でヒットした「2-4-6-8 Motorway」や、BBCで放送禁止になった「Glad To Be Gay」などが代表曲。

 彼が少年だったころのイギリスは、同性愛が法的に禁止されていた。同級生の少年に恋をしてしまったトムは、そのことに絶望し、16歳のときには睡眠薬自殺を図っている。

 そんなトムは、校長の計らいで、フィンチデン館という私立の全寮制男子校に転校する。このフィンチデン館は、疎外されてきた子どもたちを多く受け入れることで知られており、OBにはUKブルースの大御所、アレクシス・コーナーがいた。そのアレクシス・コーナーが、ある日、母校を訪れ、後輩たちのために歌と演奏を披露した。貧困と差別への抵抗、そして愛を歌うコーナーにすっかり魅了されたトムは、自らも音楽の道に進むことを決意した。

 70年代に入ると、トムはロンドンのゲイ・シーンに足を踏み入れ、ゲイとしての人生を謳歌し始めた。と同時に、ゲイ解放運動にも大きく関わるようになった。そして彼は2人の友人と、アコースティック・トリオのカフェ・ソサエティを結成。アーティスト活動も開始した。

 セックス・ピストルズのギグに影響を受けたトムは、カフェ・ソサエティを脱退し、より政治色が濃厚な新バンド、トム・ロビンソン・バンドを結成。ゲイであることを包み隠さず、ありとあらゆる差別への怒りを歌うトムの音楽は、ロンドンのパンク・シーンで話題となり、彼らはメジャーのEMIと契約。1977年、シングル「2-4-6-8 Motorway」でデビューした。

Queer Music Experience」Queer Musicians トム・ロビンソン・バンドの項より http://k-serv.homedns.org/QueerMusicExperience/queer_musicians/overseas/tom_robinson_profile.html 

この後の彼の詳細は上記の引用先を参考にどうぞ。では彼らの作品の中で”これはまぁいいかな?”と感じたYoutubeを紹介。

Power in the Darkness

Power in the Darkness

引用させてもらった「Queer Music Experience」http://k-serv.homedns.org/QueerMusicExperience/index.htmlは丁寧に、詳細洩れなくまとまった素晴らしいサイトだ!
次にようやく『バズコックス』について。知らない人の為に一応略歴を。Buzzcocks - Wikipedia
同じ『セックス・ピストルズ』に影響を受けて、ロックバンドを始めたゲイのピートシェリーの『バズコックス』は、『トム・ロビンソン・バンド』に比べて実に才能豊かで、スマートだった。
同じゲイ(バイ・セクシュアルだと後にカミングアウト)Pete Shelley - Wikipediaだが、こちらは天性のメロディメーカーなのだ。
そんな彼らの代表曲を紹介。

いろんな映画とか、CMにも使われているこの曲は”ポール・マッカートニー路線”だ。
この曲とは違った路線で、個人的に彼らの代表曲?と思うものの動画(変な動画だが)も紹介。”アヴァンギャルド・パンクなどという評論家”がいったのは多分この曲を指してだろう。

バズコックス・ベスト

バズコックス・ベスト

さて、『セックス・ピストルズ』に影響を受けてロックバンド活動を始めた2つのバンドを紹介した。自分は圧倒的に後者を好む。
最後に、その『セックス・ピストルズ』のリーダーの『ジョン・ライドン』の個人バンド、『パブリック・イメージ・リミテッド』の一曲もおまけで紹介して終わろう。

Flowers of Romance

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