奇妙な味から、シド・バレットまでの主題無し記事

”奇妙な味”と江戸川乱歩が名付けたジャンルがある。
初めてその魅力に取り憑かれたのは「世界短編傑作集」がきっかけ。

世界短編傑作集 4 (創元推理文庫 100-4)

世界短編傑作集 4 (創元推理文庫 100-4)

この第4巻が自分ではベストだと思う。
余りにも有名な『オッタモール氏の手』は別格も”奇妙な味”という観点から満点の一冊。
その中で、(これも有名なのかな?)『銀の仮面』を自分は推す。H.ウォルポールの作品集が邦訳されたのも、この作品が契機だろう。
銀の仮面 (ミステリーの本棚)

銀の仮面 (ミステリーの本棚)

この本以外で仰天したのが「カリブ諸島の手がかり」の中の『ベナレスへの道』。ミステリにはラスト1ページでのサプライズは多いが、”奇妙な味”でのラストの衝撃では捨てがたい。
カリブ諸島の手がかり (河出文庫)

カリブ諸島の手がかり (河出文庫)

E.クイーンが”ミステリ史上前代未聞の衝撃力”というのも頷ける。この地名”ベナレス”とはヒンドゥー教徒が輪廻から解脱出来る都市であることはいうまでも無い。


ところで”奇妙な味”の名付け親の江戸川乱歩がゲイだったの周知の通り。ゲイティストが伏線の『孤島の鬼』は評価が高いし、傑作だろう。(筒井康隆まで乱歩のBest1と云ってた)

孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

乱歩関連では、「これは!」という映像作品が無いが、『陰獣』がフランス人監督で『inju』というタイトルで存在しているのを遅まきながら知った。
監督のバーベット・シュローダーは知らない、と思ってたら作品見ていた。何と『モア』の監督らしい。出演作品というのを見ていたら『ロベルトは今夜』とある。当然未公開だろうが、これってどう考えてもあのP.クロソウスキー作品の映画版ではないのか?

ドンドン話題が出てきて、クロソウスキー繋がりでバタイユへと行きたいが当然ここでは無理(自分のバタイユ観は非難囂々だろうし彼の著作が物置にあるので)。

仕方無い!ここは”はてなの練習記事”ということでお許し願い、『モア』の映像をUPしようと思ったが適当なのが無い。ので「Pink Floyd」は、これを見れば充分!!!」という動画を代わりにUP(”Careful With That Axe, Eugene” という作品。観なくてもいい、それほど価値無し)

まぁ動画は最後のメンバーのシーンが一番面白い。これもお粗末ながら”奇妙な味”か?
(自分で再度聴き直したら、こんなチャチい曲かと再度このバンドに落胆)

Pink Floyd」って所詮こんな物、「The Dark Side of the moon」でサイケから脱却して以降は、聴く価値無し(って聴いていない、見切りを付けたから)

Pink Floyd」最大の功績?は「シド・バレットSyd Barrett」が創立メンバーだったこと。

帽子が笑う不気味に

帽子が笑う不気味に

シド・バレット - Wikipedia
余りに売れすぎて、パチンコ屋の軍艦マーチと揶揄された「The Dark Side of the moon」。ギネス級なんてものじゃないほど売れたその次作のタイトルを「Wish you were Here」というCDをにした事も、メンバーがシドの影響&追憶から抜けきれていなかったからではないのか?

他のメンバーに比べ容貌が美しかったシドは、バンドが売れない時分から男娼をやっていた。そのまま結婚せずに”あちらの世界”に行き、そして逝ってしまったシド。彼の名曲「Golden Hair」(J.ジョイスの詩をそのまま歌っている)もUPしたい。

ピンクフロイドは消えても『シド・バレット』は永遠に残る。この後シド・バレットのもっと良質な動画を見つけたのでUPして本当に終わろう。
段々自己崩壊していくシドが余りにも痛ましい。