『地球が静止する日』−

地球が静止する日』を観た。

以下はネタばれ&個人の意見なのでご注意を。

この映画は『地球の静止する日/The Day the Earth Stood Still』のリメイク版で、原題は同じも邦題が『地球が静止する日』と”が”と”の”が違うだけ。
(参照:地球の静止する日 - Wikipedia)
1951年の方は観ていません。

で、感想です。

“Ninety percent of everything is crap”.


Sturgeon's law - Wikipedia

この”あらゆるものの90%はクズだ”という法則(このスタージョンの格言?の詳細は知らなかった→スタージョンの法則 - Wikipedia)は、この映画には当てはまらない。
敢えて言い直そう。

”新作SF映画の99%はクズだ!”


by FeliscutusverXの法則(自作です)

(海外の感想ブログもみても)この映画の一番の注目シーンはただ一点、キアヌ・リーブス扮するクラトゥ*1が、バッハのゴールドベルクを聴き、感動するシーンだけ。

それ以外は、血圧上昇剤の役割しか果たさない作品です。
以上。

で、終わるとあんまりなので、この短く流れるゴールドベルクは誰が演奏しているか?という疑問を誰もが持つ。
映画のクレジットなんて、普通自分は最後までみないが、この作品だけは目を皿にして見入った。
「Ryan Franks」という人のパフォーマンスになっていた。
先に、海外のブログもみたと書いたが、やはり観た人は気になるらしい。
(一例→Google グループ
ライアン・フランクスって初耳(まぁ自分はクラシックに疎いから)だが、こういう人らしい。
http://ryanfranksmusic.com/
結局、誰の演奏かは不明のままだ(これは映画会社の作戦の一つか?と疑いたくもなった)。
グールド?グールドなら新旧どちら?それとも他のピアニスト?


同じくバッハを使った映画は沢山あるんだろうが、個人的に印象深いのは『惑星ソラリス』だ。

この作品『惑星ソラリス』全体では、”「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ/Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ」(BWV639)”が実に効果的に使われている。
タルコフスキーは、他の作品にも沢山音楽を効果的に使用しているが、ここでは書かない(いつか書く?書きます、暇な時に)。

同様に音楽を効果的に使用した映画監督といえばS.キューブリックだろう。

キューブリック映画の音楽的世界 (叢書・20世紀の芸術と文学)

キューブリック映画の音楽的世界 (叢書・20世紀の芸術と文学)

この本を読んで、キューブリックがどれほど”映像と音楽”に執着していたかを初めて知った。*2

キューブリックの作品を幾つかYoutubeから紹介してみよう。
2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』での、クラシック使用例では芸が無いので、「ペンデレツキ」と『シャイニング』を。

以上、『地球が静止する日』を観て、怒りを忘れる程落胆して、脈絡の無い文章を書きました。
書くほどの内容ではありませんでしたが、読んだ方は怒らないで下さい(ゴメンナサイ!)。

P.S.けなしてばかりも、この映画でキアヌ・リーブスのファンになりました♪

*1:何故宇宙人に名前があるか?冒頭のシーンは何なのか?等々、ケチを付けだすとキリが無いので書かない。

*2:ただ、著者はクラシックの知識が自分レベルだが・・・。