「このミステリがすごい」&「20世紀の幽霊たち」
そろそろ各ジャンルで今年のベスト10とかが発表される時期になった。
(出版社の思惑が働いていると知りつつ)「このミステリーがすごい!」の2009年版を読む。
海外部門のBest1は『チャイルド44』。これについては、異論はない。
- 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08/28
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2位の「フロスト気質」は、相変わらずという感じで食指が・・・。
驚いたのは、4位の『二十世紀の幽霊たち』だ。
これは、「このミス」を読む前に、本屋でみかけて「ブラム・ストーカー賞」、「英国幻想文学賞」、「国際ホラー作家協会賞」受賞との帯解説に惹かれて、即買った。買ってから知ったのだが、この作者『ジョー・ヒル』は『S.キング』の息子なのだ。
下のが「ジョー・ヒル(Joe Hill)」。お父さんそっくりだ!
小説や文学のジャンルに限っていえば"親の七光り"は通用しない。相当苦労しただろう。
"My real secret to keeping a low profile was failure," says Joe Hill, whose full name is Joseph Hillstrom King.
とにかく個々の作品の解説などしない!読めば分かる!
一読(といっても厚い)して、まだ興奮さめやらぬ。
ホラーや怪奇幻想文学を愛する総ての読者に、次の言葉を捧げて、この解説の締めくくりとしたい。
さあ、一刻も早く、ジョー・ヒルを体験し、新たな時代の幕開けをすべしと―東雅夫の解説より
いつか"S.キングの息子のジョー・ヒル"というレッテルが消え去り、"ジョー・ヒルの父親のS.キングってホラー作家だったらしいぜ"という日もあり得るかも???
P.S.この日本で出版された小学館文庫版、「20世紀の幽霊たち」はイギリスで出版された作品集に、アメリカで別に出版された作品を加えたもの。翻訳者によると「原著以上に充実した"決定版"」とのこと。確かに分厚いが、充実なんてものじゃない(大袈裟ではなく)。
また、これが初邦訳ではなくて『ハートシェイプト・ボックス』というのも出ているらしい(早速買ってみよう)
- 作者: ジョーヒル,Joe Hill,白石朗
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/12/04
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